アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎の症状は子供と大人で異なります。典型的な子供のアトピー性皮膚炎は、肘の内側や、膝の裏に慢性の湿疹がみられます。耳切れがみられることもあります。大人のアトピー性皮膚炎では、これらの症状に加えて、顔面や体にも症状が拡大することが多いようです。いずれも強いかゆみがあります。
アトピー性皮膚炎の原因
アレルギー体質と、生まれつき肌が弱いアトピー肌(乾燥肌)が大きく関与する病態です。最近では心理的な要因もアトピー性皮膚炎の病状を左右することが知られています。患者さんによって、その原因が多岐にわたるため、治すのが難しい病気の一つです。
アトピー性皮膚炎で気を付けること
皮膚の乾燥がアトピー性皮膚炎を悪化させるため乾燥肌対策が最も重要です。乾燥を防ぐことで、飛び火などの感染症もある程度予防出来ます。普段から保湿剤などで、もともと敏感になっている肌を守ってあげることが大切です。
アレルギー体質の方は、アレルギーを起こす物質を出来るだけ避けるように普段から気をつける必要があります。どういったものに対してアレルギーがあるかは、血液検査で大まかにわかりますのでご相談ください。
とても難しいことですが、皮膚をこすったり、掻き破ったりすることは、本来アトピー性皮膚炎には良くありません。特に顔面に症状が出ている場合、顔をたたく患者さんがおられます。顔面を強くたたくことで網膜剥離など失明に至るような重大な合併症を起こす可能性があります。強くたたくことは避けるようにしましょう。
アトピー性皮膚炎の治療
皮膚の乾燥を防ぐ保湿剤や、皮膚の炎症を抑えるステロイド外用剤を中心に治療します。アレルギー反応を抑える抗アレルギー剤や、体質を改善する目的で漢方を併用することもあります。